じゅがいも
- JIROKEN
- 6 日前
- 読了時間: 2分

秩父・木の家専門店 夫婦で営むJIROKEN工務店土屋賢次郎です。
「ねぇ、これって、ほんとに土の中で大きくなるの?」
妻が、小さな種芋を手に取りながら、まるで話しかけるようにぽつりと言った。
「なるよ。ちゃんと愛情かけて、信じてあげればね」
そんな言葉を返した自分に、あとでちょっと照れた。
JIROKENの畑で、夫婦でじゃがいもを植えました。
耕して、畝をつくって、ひとつひとつ、手で土に埋めていく。
仕事では日々、木と向き合っているけれど、こうして土に触れるのもまた、暮らしをつくる大切な時間だと感じます。
「うちの畝、ちょっと曲がってない?」妻のひと言に、思わずムキになってメジャーを持ち出す私。
「だから職業病なのよ。」と笑われて、それもまた、春の風景のひとつ。
それにしても、土は素直だ。
手をかけた分だけ、ちゃんと返してくれる。
でも、すぐには返ってこない。
だから信じるしかないんです、目に見えない時間を。
それって、家をつくるのと同じだし、夫婦で暮らしていくということにも、どこか似てる。
見えないものを信じて、共に育てていく。
それはじゃがいもでも、家でも、人生でも、きっと変わらない。
植え終わったあとの畑を見ながら、妻がぽつりとつぶやきました。
「秋になったら、掘るのがもったいないくらい愛着湧いちゃうかも」
秋には、家族でじゃがいもを掘って、皮をむいて、じゃがバターをほおばる。
そんな当たり前の未来が、何よりも楽しみです。
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